こんにちは、スニーカーズラボのダダです。今回はスニーカーの話題から少し離れて、注目のファッションアイテム「シュプリーム × ノースフェイス」のコラボジャケットについてご紹介します。
このアイテムは、毎回リリースのたびにファッション界を賑わせ、注目を集めています。今回は、2007年の初コラボから2017年モデルまでを振り返った前編に続き、話題のジャケットについてさらに詳しく掘り下げます。
Supremeとthe North faceについて
シュプリームとノースフェイスのコラボアイテムは、ダウンジャケット、バックパック、Tシャツ、アクセサリーなど幅広く展開されていますが、今回は特にジャケットに焦点を当てて紹介していきます。
最近、シュプリームがイタリアの大手アイウェア企業『エシロール・ルックスオティカ』に買収されたことで、今回のコラボが最後になるかもしれない、という噂もささやかれています。ただ個人的には、シュプリームはVFコーポレーションに買収される以前からノースフェイスとコラボしてきたこともあり、今後もこのコラボは続いていくのではと期待しています。
まず、シュプリームについて簡単にご紹介します。シュプリームは1994年、ジェームス・ジェビアがニューヨークで設立したストリートウェアブランドで、スケートやヒップホップの影響を色濃く反映しています。スケートボードデッキやアパレル、アクセサリーなど多彩なアイテムを展開し、コラボや限定アイテムが特に人気です。2020年にVFコーポレーションに買収されて以来、ノースフェイスとのコラボも同じ傘下で続いてきました。しかし2024年の買収劇により、現在はエシロール・ルックスオティカ傘下で新たな展開を見せています。
次に、ザ・ノース・フェイスについてご紹介しましょう。ノースフェイスは1966年にアメリカで創業され、ダグラスとスージー・トンプキンスによって設立されたアウトドアブランドです。アウターウェア、バックパック、テントなど機能性とデザイン性を兼ね備えたアイテムが中心で、ファッションアイテムとしても非常に人気があります。2000年にVFコーポレーションの一員となり、現在では世界でも最大級のアウトドアブランドの一つに成長しました。
これまでシュプリームとノースフェイスのコラボアイテムも多数リリースされており、今日は特に注目の「ジャケット」に焦点を当てて詳しく見ていきます!
コラボジャケット
2018年4月5日に、マウンテンパーカーをベースにしたド派手なデザインのアイテムが登場しました。メタリック素材を使用したシルバー、ピンク、ゴールドのカラー展開は、見る者の目を引きつけます。定価は47,520円ですが、最近発売されたマウンテンジャケットが77,000円であることを考慮すると、相対的にリーズナブルに感じられます。
価格の比較をすると、海外での定価は388ドルから438ドルで、わずか50ドルの値上げにとどまっていますが、日本では約3万円も高くなっています。これは円安の影響を強く反映していると言えるでしょう。また、リセールサイトでは定価に手数料を加えた程度で購入できるサイズも存在し、比較的手を出しやすいモデルとなっています。
同年10月18日には、定価162,000円の高級マウンテンパーカーが発売されました。このモデルが特に高価な理由は、高級ラムスキンレザーを使用しているためです。カラーはブラック、レッド、グリーン、パープルのシンプルな展開ながら、圧倒的な存在感を誇る贅沢な一着となっています。
リセールサイトでは定価が高いため、取引履歴が少なく、定価以下で取引されるケースも見受けられます。しかし、ブラックカラーに関しては20万円以上で取引されていることがあり、他のカラーも今後値上がりする可能性があります。
その翌月、11月29日にはExpedition Jacketが発売されました。このジャケットは、防水性と通気性を兼ね備えたGORE-TEXコーデュラ素材を使用しており、定価は69,120円と高額ですが、機能性に納得のいく一着です。
リセールサイトでは、カラーによって価格に差があるものの、普段使いしやすいカラーは15万円以上で出品されており、中古品でも10万円を超える取引が行われています。機能性とデザインの両立が、多くのユーザーに支持されている理由と言えるでしょう。
2019年3月28日には、シンプルなアーチロゴを使用したマウンテンパーカーが52,920円で発売されました。シンプルなデザインながら、その存在感は特別です。カラー展開は5色と豊富で、多様なスタイルに対応できる点が魅力的です。
リセールサイトでは、取引価格が10万円を超えることが多い一方で、中古品は7万円台で取引されることもあります。5年間着用してもほぼ定価で売れる服というのは、非常に驚くべきことです。
同年10月31日には、前作のシンプルデザインとは真逆のド派手なデザインのマウンテンジャケットが55,000円で発売されました。このジャケットには自由の女神像のアートワークが施されており、そのインパクトは圧倒的です。
リセールサイトでは、前作とは打って変わり、定価プラス手数料程度で取引されています。ド派手なデザインは雪山柄などありましたが、市場での反応にこんなにも差が出てしまうのは興味深いですね。
2020年3月12日、バックカントリーや厳しい環境にも耐えられるRTGジャケットが発売されました。着脱式のベストも付属し、定価は99,000円と高機能モデルのため高額に設定されています。リセールサイトでは、高機能ながら定価が高いため定価割れを起こしており、普段使いしやすいブラックは高額で取引される一方、色物は定価以下で出品されています。この状況は、買い手にとって高機能モデルを安く購入できる嬉しい現象と言えます。
同年5月21日には、シュプリームとノースフェイスのコラボによる初のカーゴモデルのジャケットが、定価53,800円で発売されました。ポケットが豊富に配置され、アウトドアライクな仕上がりが魅力です。記憶が正しければ、ジャケットよりもパンツの方が在庫数が少なく、パンツは販売直後から定価の2倍近くで取引されていたように思います。しかし、4年後の現在では、ジャケットのリセール価格も、新品で約10万円近くの取引が確認されています。
同年10月29日には、ビックエスロゴをまとったマウンテンジャケットが定価60,500円で発売されました。徐々に定価も上昇し、6万円を超えましたが、77,000円よりはまだ手頃に感じる金額です。デザインは説明不要の定番で、ノースフェイスコラボに限らず、インラインモデルのキャップやジャケットにも使用されているビックエスロゴです。リセールサイトでは、新品よりも中古品の取引が活発で、定価前後での取引が多く確認できます。
2021年3月27日には、スタッズプリントを施したマウンテンライトジャケットが発売されます。個人的には、キャンプなどで使用する銀マットを想像してしまうデザインです。このライトジャケットは軽量でありながら、防水性と通気性に優れたタウンユース向けのジャケットです。定価は46,200円と、マウンテンジャケットよりもリーズナブルです。
リセールサイトでは定価以下での取引が多く、中古品は2万円台での取引が確認できるため、比較的手を出しやすいモデルとなっています。
同年5月29日には、ノースフェイスのハイエンドモデルであるサミットシリーズから、シームテープを大胆に表面に配したシェルジャケットが発売されました。サミットシリーズのため、定価は60,500円と少しお高めです。発売直後にはリセールサイトで5万円台で取引されることもあり、約1万円の定価割れが見られました。しかし、3年経った現在では8万円台で取引されており、ノースフェイスコラボの希少性を感じさせます。
同年10月23日には、大小様々な大きさのシュプリームロゴがカラフルにリピートプリントされたジャケットが、スティープテックをベースモデルにして定価49,500円で発売されました。このジャケットは、2016年から5年越しのスティープテックを基にしたもので、注目を集めました。
リセールサイトでは、カラフルなジャケットが定価以上で取引される一方、ブラックは定価以下で出品されており、リセール価格が徐々に下がっていくなど、特殊な値動きを見せています。
Bleached Denim Print Mountain Jacket (21FW)
同年12月18日には、ブリーチデニム柄をプリントしたマウンテンジャケットが発売され、定価は60,500円でしたが、発売直後から4万円台で取引されるなど、好みが分かれるモデルとなりました。現在では、3年前の発売という希少性から定価付近で取引されています。特筆すべきは、中古品の価格が4万円台をキープしている点で、ノースフェイスコラボのジャケットは値崩れしづらいことを感じさせます。
2022年3月26日、サミットシリーズから山岳レスキュー隊をイメージさせるマウンテンプロジャケットが発売されました。サミットシリーズのため、定価は77,000円と高めに設定されています。一般的にサミットシリーズは、発売直後に定価割れを起こし、その後数年で定価付近に戻るというパターンが見られます。このモデルは、胸元、頭部、背面に反射素材の十字が特徴的です。
同年6月11日には、コンバーティブルジャケットが発売されました。このモデルは袖部分が取り外し可能で、長袖、半袖、ベストと3パターンの着こなしができるのが特徴です。定価は44,000円と、タウンユース向けに少しリーズナブルな設定です。リセールサイトでは、花柄のものが定価付近で取引されている一方、ブラックなどは2倍近い金額で取引されています。一つのジャケットで多様な着こなしができるのは、非常に嬉しいポイントですね。
同年10月15日には、スティープテックシリーズからシェルジャケットが発売されました。スキーヤーに嬉しい機能が満載のスティープテックシリーズですが、定価は85,800円と高額です。特に肘の部分にプロテクターが付いているなど、これまでのノースフェイスコラボには見られないモデルとなっています。ただ、リセールサイトではどのカラーも定価以下で出品されており、高機能モデルが定価以下で手に入るのは嬉しいですね。中古品に至っては、半額での取引もあるため、比較的手に入れやすいモデルです。
翌月の11月26日には、再びシェルジャケットが発売されました。2021年5月に発売されたテープドシームモデルよりも、テープ部分が減少し、マウンテンジャケットに近い印象を受けます。タイムズスクエアを大胆にプリントしたカラーは、当時話題を呼びました。しかし、こちらもシェルジャケットながら85,800円と高額で、リセールサイトでは定価以下の出品が目立ちます。特にタイムズスクエアカラーは出品数が多く、70件以上の出品が確認されています。
特筆すべきは、2022年1月にはまだ1ドル110円台でしたが、ここから急激に円安が進み、1ドル150円の時代に突入しました。この頃から、シュプリームやナイキなどの製品が徐々に高額になっていきました。2021年にはエアージョーダンワンの定価が約1万円台でしたが、現在はアメリカでの物価高や円安の影響を受けて、3万円に迫る勢いです。
少し脱線しましたが、ノースフェイスとシュプリームのコラボジャケットに戻ります。
2023年3月18日には、騙し絵のデザインを取り入れたシェルジャケットが発売されました。定価は77,000円で、現在発売されているジャケットと同等の価格帯に位置しています。5年前のマウンテンジャケットの定価が4万円台だったことを考えると、価格の上昇には驚かされます。その影響もあって、リセールサイトでは5万円台で取引されているため、まさに「神の見えざる手」と言えるでしょう。
同年12月には、スエード素材を使用したアイテムが発売されましたが、国内販売は行われませんでした。海外の定価は約1,100ドルと超高額アイテムとなっており、もし国内販売があった場合、単純計算で165,000円になると予想されます。さらに、ここから手数料やシュプリーム価格が加わることを考慮すると、20万円近くになる可能性も高いです。
2024年3月2日には、今までにないシェルジャケットが発売されました。中央部分にジップが設けられ、左右で分離する独自のデザインとなっています。3色展開で発売され、友人などとジャケットをシェアすることで、通常販売されていないオリジナルカラーを作ることも可能です。定価は88,000円で発売されましたが、リセールサイトでは初動10万円を超える取引が見られました。しかし、半年が過ぎると、定価以下での取引が目立つようになりました。特にブラックは定価よりも2万円も安い価格で購入できることもあります。よく考えると、ブラックは左右ともに黒であるため、中央で分離する必要性が薄いようにも思えますね。
デニム柄から約3年の時を経ての新作です。前面からは通常のマウンテンジャケットのように見えますが、背面にはアメリカのアーティスト「レイモンド・ペティボン」のアートワークが施されています。
レイモンド・ペティボンは、特に80年代のパンクロックシーンで知られるアーティストで、その作品は大胆なインク描写と強烈なメッセージ性が特徴です。彼はアルバムカバーやポスターを手がけ、音楽やポップカルチャーに広く影響を与えてきました。今回のデザインに用いられたドクロのアートワークは、非常にインパクトがあり、背面に大きくプリントされています。
前回のマウンテンジャケットは2021年に60,500円でしたが、今回は77,000円と約2万円の値上がりが見られました。海外では388ドルから438ドルと50ドルの値上げに留まったものの、国内での2万円の変動には驚かされます。マウンテンジャケットはシェルジャケットよりも保温性に優れ、現在ではノースフェイスのマウンテンジャケットはタウンユースの必須アイテムとなっています。
リセールサイトでは8万円台で取引されていますが、今後の価格動向については未知数です。
まとめ
今回は、シュプリームとノースフェイスのコラボジャケットについて、2018年から最新モデルまでを振り返ってみました。このコラボシリーズは、毎年新しいデザインと斬新なディテールでファッション界に大きな話題を提供し続けています。
2018年から現在に至るまで、シュプリーム × ノースフェイスのコラボは多くのユニークなデザインや機能性を備えたモデルをリリースしてきました。近年のコラボでは、トレンドを取り入れたカラーリングや、ノースフェイスならではの防寒性や耐久性を兼ね備えたジャケットが注目を集めています。今年はすでにリリースがある程度出揃っており、追加でコラボアイテムが発表される可能性は少ないと予想されています。
シュプリームとノースフェイスのジャケットには、リリース当初から深い歴史と、毎シーズン話題を呼ぶデザインが詰まっています。次回は、このシリーズの中でも特に人気の高い「ダウンジャケット」をテーマにして、歴代モデルの特徴や変遷を詳しくお届けする予定です。
このコラボジャケットの歴史や最新情報にご興味があれば、次回もお楽しみにしてください。
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